トップページ > プレスリリースリスト > マメの大気中の窒素利用を可能とする実行因子を同定

解禁時間は3月22日午前7時
生物研
プレスリリース
平成25年3月19日
独立行政法人 農業生物資源研究所

マメの大気中の窒素利用を可能とする実行因子を同定

- ダイズなどの減肥料栽培が可能に -

ポイント
  • マメ科植物が大気中の窒素を利用する際に必要な、根粒形成の鍵となるタンパク質「NIN」の機能を明らかにしました。
  • NINは、細胞分裂に必要なタンパク質の合成に直接関与していました。
  • ダイズなどにおいてNINの働きを調節することで、窒素肥料が少ない条件でも栽培が可能となり、低環境負荷の農業が実現できると期待されます。

概要

  1. 一般的に、植物は土壌中の窒素源(硝酸など)を根から吸収することで生育しますが、ダイズなどのマメ科植物は窒素源が少ない土地でも生育できます。これは、土壌中の微生物の一種である「根粒菌」がマメ科植物の根に感染し、根粒を形成して共生することで、大気中の窒素を植物が利用できるアンモニアに変換することによって成り立っています。
  2. 今回、独立行政法人農業生物資源研究所(生物研)は、マメ科植物の実験モデルであるミヤコグサを使って、根粒を作るのに必要なタンパク質のうち、マメ科植物にしか存在しない「NIN」というタンパク質の機能を明らかにしました。NINは細胞分裂を司るタンパク質NF-Yの合成に直接関与して、根粒の形成を制御していました。
  3. NINを活性化すると根粒が形成されたことから、NINの活性を調節することにより、根粒形成を制御することが可能となります。ダイズなどの栽培において、必要な時に根粒を作らせることで、窒素肥料の利用をより少なくし、環境に優しい農業が実現できることが期待されます。
  4. この成果は、3月22日に科学雑誌PLoS Geneticsに掲載予定です。
予算 : 農林水産省委託プロジェクト「新農業展開ゲノムプロジェクト」
日本学術振興会「最先端・次世代研究開発支援プログラム」
プレスリリース全文 [PDF:536KB]
【発表論文】

Soyano T, Kouchi H, Hirota A, Hayashi M (2013) NODULE INCEPTION directly targets NF-Y subunit genes to regulate essential processes of root nodule development in Lotus japonicus. PLoS Genetics DOI:10.1371/journal.pgen.1003352

問い合わせ先など

研究代表者:(独)農業生物資源研究所 理事長石毛 光雄
研究推進責任者:(独)農業生物資源研究所 植物科学研究領域 領域長飯 哲夫
(独)農業生物資源研究所 植物科学研究領域
 植物共生機構研究ユニット ユニット長林 誠
 電話:029-838-8282 E-mail:makotoh@affrc.go.jp
研究担当者:(独)農業生物資源研究所 植物科学研究領域
 植物共生機構研究ユニット 征矢野 敬
広報担当者:(独)農業生物資源研究所 広報室長 井濃内 順
 電話:029-838-8469
本資料は筑波研究学園都市記者会、農政クラブ、農林記者会、農業技術クラブに配付しています。

  【掲載新聞】 3月26日火曜日:日経産業新聞、日本農業新聞、4月10日水曜日:農業共済新聞

↑PAGE TOP