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プレスリリース
平成21年1月21日
独立行政法人 農業生物資源研究所

DNAメチル化により遺伝子発現が活性化される
新たなしくみを発見


ポイント
  • DNAメチル化によって遺伝子発現のスイッチが入る新たなしくみを発見
  • 生物の進化に寄与する可能性のある遺伝子発現制御のしくみを解明

概要

農業生物資源研究所は、植物においてDNA修飾の一種であるメチル化により遺伝子発現のスイッチが入る新たなしくみを解明しました。

これまでに、遺伝子発現をコントロールするしくみとして、DNAのメチル化を介して遺伝子発現が抑えられる現象(転写型遺伝子サイレンシング)が知られていました。今回、世界で初めて、ペチュニアの花の形を決める遺伝子について、これまで知られていたしくみとは逆にDNAのメチル化を介して遺伝子発現のスイッチが入るしくみを見出しました。また、このDNAのメチル化による遺伝子発現の活性化は、世代を越えて伝わることも明らかにしました。これは、環境の変化などによって後天的に引き起こされた遺伝子の変異が、遺伝的に固定して後代に伝わることを示しています。

今回の成果は、DNAのメチル化を介した遺伝子発現のコントロールが、自然界における生物の進化に寄与した可能性を示しています。また応用面では、特定の遺伝子の発現を任意の組織で活性化させる技術の開発につながることが期待できます。

この成果の概要は、2009年1月19日の週(米国時間)に、米国科学アカデミー紀要のオンライン版で公開されます。


予算:日本学術振興会科学研究費補助金及び日本学術振興会特別研究員研究奨励金
特許:特開2008-92947

参考資料 [PDFファイル:292キロバイト]


Kenichi Shibuya, Setsuko Fukushima, and Hiroshi Takatsuji
RNA-directed DNA methylation induces transcriptional activation in plants
PNAS published online before print January 21, 2009, doi:10.1073/pnas.0809294106
OPEN ACCESS ARTICLE

【問い合わせ先】
研究代表者:(独)農業生物資源研究所 理事長石毛 光雄
研究推進責任者:(独)農業生物資源研究所 耐病性研究ユニット長高辻 博志
電話番号:029−838−8383、電子メール:takatsuh@affrc.go.jp
広報担当者:(独)農業生物資源研究所 広報室長新野 孝男
電話番号:029−838−8469


【掲載新聞】 1月22日木曜日:日経産業新聞、化学工業日報、茨城新聞、日刊アグリ・リサーチ、1月30日金曜日:科学新聞

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