動物科学研究領域

動物発生分化研究ユニット


家畜の生殖細胞や多能性幹細胞に関する技術開発

 優良な形質を持った家畜や家きんを短期間に作出し増やすためには、家畜等のゲノム情報を有効に活用した、新たな改良・増殖技術を開発する必要があります。そこで、動物発生分化研究ユニットでは、家畜や家禽の精子や卵子の元になる生殖細胞を有効利用するための研究を行っています。既に、子ブタの精巣に含まれる精子の元になる未熟な生殖細胞を特殊なマウスの皮下に移植して、正常な精子を形成させる方法を開発し、得られた精子に由来する子ブタの生産に成功しています。この手法と超低温保存法とを組合せ、実用的な生殖細胞利用技術の開発を目指しています。また、家畜の胚や生殖細胞を起源とする多能性幹細胞(万能細胞)の樹立・培養法とその利用に関する研究を行っています。ヒトではiPS細胞等の多能性幹細胞の研究が盛んですが、家畜での研究は遅れているのが現状です。私たちは、家畜の多能性幹細胞を樹立する手法を確立しており、得られた幹細胞を利用した生殖細胞誘導法の確立や、クローン家畜作出への応用を目指しています。

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    マウス皮下に移植して成熟誘導した精子に由来する子ブタ
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    ウシ胚から樹立した多能精幹細胞コロニーの形態

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