平成24年度に生物研で予定している遺伝子組換え農作物の第1種使用等について概要をホームページにて公表いたしました。

平成24年度は、「スギ花粉症治療イネ」と「複合病害抵抗性イネ」の栽培実験と「除草剤耐性ダイズと害虫抵抗性及び除草剤耐性トウモロコシ」の 展示栽培を実施する予定です。

当研究所隔離ほ場において平成23年7月21日(木曜日)に田植えを実施した遺伝子組換えイネ（スギ花粉症治療イネ）について平成24年1月 17日（火曜日）にほ場での越冬試験が終了し、残渣等を隔離ほ場内水田内に鋤込み処理いたしました。また、交雑調査の結果、交雑は認められません でした。

発明の日である4月18日を含む月曜日から日曜日の1週間は、科学技術の振興を図る事を目的で「科学技術週間」と定められています。生物研では、この科学 技術週間にあわせて4月20日（金曜日）21日（土曜日）の2日間、農業生物資源研究所一般公開を実施いたします。イベント内容などの詳細は今後 のメールマガジンや生物研ホームページでお知らせしてまいります。ご期待下さい。

生物研と群馬県はこれまで、遺伝子組換えカイコによる技術開発の現状や企業における実用化の取組み、組換えカイコの大量飼育に係る問題と対応など、遺伝子組換えカイコ技術に関する情報を広く提供し、今後のさらなる利用の拡大と実用化の促進を図ることを目的として、平成２０年度以降毎年、公開シンポ ジウム「カイコ産業の未来」を開催してきました。第４回目となる今回は、遺伝子組換えカイコによる医薬品開発に焦点を当てて開催します。

生物研は、フランスで行われる「植物ゲノム安定性と変異機構に関するEMBOワークショップ」を共同開催いたします。このワークショップは植物のDNA修 復・染色体・組換え・細胞周期・減数分裂の基礎研究から部位特異的変異導入・遺伝子ターゲティング等の技術開発までカバーする意欲的なもので、大 学、公的機関だけでなく、企業の参加も多いのが特徴です。

「意外としたたかな植物〜植物のストレス応答のしくみと応用への試み〜」　生物研の植物・微生物間相互作用研究ユニット光原一朗上級研究員が「TTCバイオカフェ」で「意外としたたかな植物〜植物のストレス応答のしく み解明と応用への試み〜」というお話をいたします。事前申込みは不要ですので、お気軽にご参加下さい。

「宇宙でも死なない生物っているの〜ネムリユスリカの不思議な世界」

生物研の昆虫機能研究開発ユニット黄川田隆洋主任研究員が「星と風のカフェ」で「宇宙でも死なない生物っているの〜ネムリユスリカの不思議な世界」というお話をいたします。事前申込みは不要ですので、お気軽にご参加下さい。

今回お知らせした「第1種使用等」について紹介します。
遺伝子組換え生物の「第1種使用等」とは、遺伝子組換え生物が施設外へ拡散することを防止する措置をとらないで使用する事をいいます。今回お知らせいたしました遺伝子組換え作物等の栽培などは、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」（カルタヘナ法）により規制 されております。この法律では、遺伝子組換え生物の取扱いは、条件の整った実験室内などで拡散防止措置を行いながら取扱う「第2種使用等」と、野外栽培のように拡散防止措置を取らずに取扱う「第１種使用等」とに大きく分けられています。今回お知らせした平成24年の栽培予定や平成23年度 のスギ花粉症治療イネの栽培などは、この「第1種使用等」にあたります。