トビイロウンカゲノム研究


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トビイロウンカはイネを加害して枯らすだけでなく、イネのウイルス病も媒介する、アジア地域で最大のイネの害虫である。トビイロウンカの防除のため、殺虫剤による駆除やウンカの被害を受けない抵抗性イネ品種の導入が行われている。しかし、殺虫剤抵抗性やウンカ抵抗性イネ品種を加害できるウンカバイオタイプの出現が問題となっている。これらは遺伝的な形質であり、問題の解決には原因遺伝子を特定することが必要である。そのためにはトビイロウンカのゲノム解析、発現遺伝子配列断片の解析、連鎖地図作成、データベース作成等を行い、様々ゲノム情報整備により、トビイロウンカのさまざまな形質を支配する遺伝子をポジショナルクローニング法で特定することが可能となる。このため、殺虫剤抵抗性やウンカ抵抗性イネを加害する能力の獲得などウンカの害虫化に関わる重要遺伝子の特定の加速化が期待される。